信仰
に関する構成文化財
構成文化財
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龍田大社/例大祭と風鎮大祭
龍田古道の信仰上の中心となる社です。天武天皇の御世に都の西を司る国家的な風神として祀られました。平安時代の『延喜式』には風神祭の記述が見られ、以降、龍田地域の権威の象徴として交通や水運と大きく関わります。風神祭は今の例大祭と風鎮大祭に繋がっており、祭祀の中に大和川との関わりや龍田山の山岳信仰の名残りがあります。
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御座峯(龍田山)
龍田山伝承地にある龍田大社の神域で、風神が降臨した地とされ祀られています。龍田大社の「風鎮大祭」の翌日には、この地で「山神祭」という祭祀が行われます。龍田大社の信仰と龍田山、龍田古道との関わりを示しています。
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三室山
龍田古道のうち亀の瀬を迂回する道が通り、龍田山の裾野にあたります。龍田大社の神域であり、信仰の対象ともなっています。龍田大社の飛地である磐座や御座峯に繋がることから通称「神降りの道」と呼ばれています。
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亀岩
亀の瀬の語源となった亀形の奇岩です。亀石が動くと洪水になるという飛鳥の伝承は、この亀岩のことでしょう。役行者の葛城修験最終地でもあります。
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磐瀬の杜
龍田大社の飛地で、大和川の水神を祀っている場所です。例大祭に繋がる祭祀「滝祭」ではここから水神を降ろし、龍田大社にお連れします。龍田の風神と大和川の治水との関わりを今に残します。
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峠八幡神社
川沿いの龍田古道で最も標高が高い場所にある神社です。古道を行き交う人々が、天然の関であるこの地で、旅の安全を祈願したことに始まるとされています。
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竜王社
近世に大和川を運航した剣先船の船付場跡です。舟運の安全を祈って祀られた神社で、剣先船仲間が奉納した石灯籠が残ります。龍田大社の信仰と亀の瀬との繋がりを今に残します。
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龍田神楽
立野の坂根地区には坂本家という巫女の家系があります。坂本家は龍田大社の神事に大きく関わっており、風鎮大祭で舞う「龍田神楽」は同家に代々伝わるものであり、その舞は龍田姫信仰を連想させます。
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奚婁鼓
龍田大社に伝わる平安末期に作られた雅楽用の太鼓です。舞楽『一曲』の左方舞人が用いるものです。龍田大社で行われていた神事に関わるもので、古代の儀式を示す重要な資料です。